彩の国資源循環工場産業廃棄物処理施設 第2期事業に関して埼玉県5カ年計画「ゆとりとチャンスの埼玉プラン大綱」への意見
埼玉県5カ年計画「ゆとりとチャンスの埼玉プラン大綱」の意見募集に対して<その1>筆者より
P.85とP.152に「彩の国資源循環工場第2期事業の実施」とありますが、これには賛成しかねます。その理由として、
1)住民無視の行政手続きの第2期事業
まだ地元である折原地区・折原環境協議会でも第2期について、同意していない現段階で、なぜ、埼玉県は対外的に“実施”といえるのですか?
地元をまるっきり無視しており、行政としての手続きが間違っています。こんなことがまかり通ってしまう埼玉県の行政としての格を疑ってしまいます。
今回折原環境対策協議会だけに出された「覚書」も地元住民に知らせずに、折原協議会員・監視員さえも知らせず、規約に規定された、総会も開かれず、ましてや議決もなく一部の役員のみで取り交わそうとするやり方も埼玉県、寄居町の行政手続きとして間違っています。
彩の国資源循環工場第2期事業は現在、今年7月に対外的に「基本構想」が出たばかりで、今現在は、「基本構想」の段階なのです。それなのになぜ“実施”なのですか?
「基本構想」の中にも“住民との合意システム”がうたっているのにもかかわらず、その合意形成ができていない今、対外的に“実施”などど宣言するのは住民無視も甚だしい。
この第2期計画地土地買収時も、地元住民には「資材置場として」買い、その後方向転換し、その用途が埋立て処分場と産廃施設になった時点で、埼玉県は元地権者に説明責任がある。
いまだに元地権者は、『埋立地や産廃施設になると知っていたら、農地を売らなかった』と怒っております。
これも埼玉県の行政手続きとしていかがなものか??
2)第2期事業は時期尚早
第2期事業の隣に「埼玉県環境整備センター」埋立処分場があるが、ここの埋立も、本来平成15年には埋立終了予定のはずが、現在でも予定埋立て重量271万tの半分も満たない状況です。
また、第1期の事業が全面稼動していますが、予想よりも大幅に廃棄物が少なく、炉をとめたり、24時間稼動していない工場も多くあるという状況であり、また、全国的に人口減少・ごみ分別・リユース等によりごみは年々減少の方向にあり、各広域自治体でも大型焼却場を確保している現在、第2期でさらに埋立と産廃事業を進めるのは、あまりにも早すぎます。
3)産業廃棄物処理施設を一極集中させるのは危険
一箇所にごみ処理施設を集中させるのは環境面、住民の健康面、故障・事故・災害時のリスクが大きくなります。
広大な敷地の工業団地内にあるのではなく、第2期計画地に隣接して住宅地、稲作等農地があり、荒川の支流沿いにあるので計画地として適していません。
埼玉県内はもとより首都圏からごみを集め処理する彩の国資源循環工場。その処理時には有害化学物質が発生し、一日の濃度としては微量でも年間の総量としては大きなものとなります。それを周辺住民や土壌、農作物は体内に蓄積していくのです。ましてや事故・災害時には大量に環境中に放出し、その影響を受けてしまいます。近隣住民がそのリスクをすべて負うことに疑問です。
4)生態系など自然環境へ悪影響を及ぼす
40ヘクタールもある森林を伐採することは、Co2削減にも反しており、保水量の低下により、大雨時、その影響は荒川下流域における水没等深刻な影響を与えることになります。
また、この地は埼玉県内でも秩父山系から比企丘陵へとつづく野生動物の移動エリアです。現在でも、住宅地への野生生物の出現による農作物等の被害が出ている中、さらに野生生物の生息場所をなくしてしまうと野生生物も人間も被害を被ることになります。
埼玉県政としても、みどり自然課との連係が必要な部分です。
地球規模で環境汚染が進んでいる現在、本来なら第1期事業で失われた自然環境を取り戻すような政策が必要です。
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