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2005年3月19日(土曜日)

彩の国資源循環工場第2期事業 公述 2005.3.19 加藤

カテゴリー: - sekikawa @ 11時01分00秒

 よろしくお願いします。最初に彩の国資源循環工場第1期の時に公述させていただいてから大体2年ぐらい時間がたっているのですが、大体書類にしますと、公述・意見書を含めてこのくらいの厚さの意見などをさせていただいているにもかかわらず、着々と進んでおり、住民の意見が反映されていないのではないかという不安というか、そのような気持ちでおります。
 もう少し住民の意見などを真摯に受け止めていただき、例えば地元協議会だけでなく、こういう公述した人たちとも話し合ったり、もう少し前向きなかたちで、このような機会を設けるのであれば、もっと建設的に話し合えていけたらいいなと思います。これだけ言ってももどんどん進んでしまっており、とてもむなしい気持ちがしています。

 まず今回の彩の国資源循環工場第2期の環境アセスですが、まず最初の3ページの地元情報が違っており、地元住民としてとてもあきれてしまいました。
特に今回のアセスに、必要最低限な地元の区域が間違っています。住宅の分布など全く書いてなく、そこに住む人間について、そしてその影響について全く考慮されていない、ということでがっかりしました。
 これについては、地元の人たちも県がやることだからと安心していないで真剣に考えたほうがいいと思います。何かあったとき実際に痛い目に遭うのは、県の担当者やアセス業者ではなくて、ここに住む私たちなのです。
 例えば具体的に言いますと、3ページの「対象計画区域の状況」に、「計画区域の南側の西ノ入地区、五ノ坪地区、木呂子地区には住居人口がいる」とあります。人口がいるという言葉遣いも変ですけれども、この扱い方にも疑問を持ちます。私たちは人口なんかではなくて、皆さんと同じ生活を営む人間です。県の条例にもあるように、自分たちの周辺環境に対して、安全と安心を享受できる権利を持ちます。
 本題に入りますと、地区というのが「西ノ入地区」の中の「五ノ坪」であって、計画地南南東の「木呂子」を挙げるのであれば、計画地南南西に隣接する西ノ入地区の「栃谷」が入っていません。栃谷には、この計画地から約500メートルの所に人が住んでいるのです。
 あとは「計画対象区域周辺と南側に隣接する小川町部分は、細かく谷が入り込む山地である」とありますが、山地ではありません。いわゆる「里山」と呼ばれる、“平地に”小さな小山が入り込む谷津地形です。そこに人々は住んでいるのです。そしてその奥に小さな山地、 ちいさな小山があるのです。
 つまり、工場に対して袋小路的な地形になっているので、風のないときは、大気汚染が出たとしたら大気の停滞、そして平地ではどの方向からでも吹く時でも、なぜか谷津地域は、山にさえぎられてしまうので、入り口から奥に向かっての風向になってしまいます。そういう土地柄です。
 大気中に汚染物質があった場合、微量であっても24時間、年中無休でその空気にさらされていれば何らかの影響があることが危惧されます。
 「田畑」も抜け落ちております。谷津には集落があり、前述した地区を形成しておりまして、田畑もあります。その作物を皆さん食べているのです。土壌汚染などがあった場合、作物は影響を受けますし、そういう大切な情報が抜け落ちています。
 周辺に住む人間や土地利用について無関心、かつ視野に入っておらず、地形についても認識が間違っているような戦略アセスについて、信憑性が問われてしまいます。

 2番目に、今回のこの環境アセスですけれども、あまりにも楽観的で、計画どおりに環境は保全されません。読ませていただいたのですが、事業ありきの環境アセスで、環境アセス専従の機関がやっているのです。
 本来の環境保護に実績のある専門機関とか、環境保護団体に鑑てもらうことが必要です。本当にちゃんと守ろうという立場の人に鑑ていただきたいと思います。
 そうした場合第?期工事は、第?期工事でだいぶ破壊されてしまっていますので、その生態系保全や環境教育などの事業をされたらいいなと思っております。
 私は一応ですが、生態系保護指導員2級という資格を持っていまして、財団法人埼玉県生態系保護協会で取得したものです。そこで勉強している最中で分かったことが、日本人が当たり前のように享受しているこの豊かな自然環境は、土壌中の微生物から私たち哺乳類まで、精巧な生態系でうまく食物連鎖による循環で成り立っており、その生態系が壊れてしまうと、元に戻すには本当にはるかな年月がかかってしまって、ゆくゆくは人間にも多大な影響を及ぼしてしまうということです。
 今回の報告書を見て驚いたのは、計画地に私たち地元住民でも知らなかったような豊かな生態系の環境があったことです。この計画地に多くの貴重な動植物が今まで保全されてきたのは、ほとんど人が入らなかったからだと思います。十数年前ですか、県が土地を買い取ってからは尚更だと思います。
 そんな計画地内に埋立地や工場を稼働させ、人が出入りし、車も通るようになってしまっては、その周辺に動物は近寄りません。 報告書にあるような「生物ネットワークの維持」は机上の空論としか思えません。一度環境保護のプロに鑑てもらったほうがいいと思います。
 この戦略アセスはあまりにも楽観的で、事業者側に都合よくできており、動植物を保全しようとする意思が感じられません。ましてや生態系保全に関するプロの視点とは思えません。
 実際、この計画前に行われた五ノ坪の整備、五ノ坪橋というのがあるのですけれども、そこのいわゆる多自然型工法によっても、この地にしかいなかった貴重なトンボ、名前は忘れてしまったのですけれども、それが今では見られなくなってしまったといわれています。
 この地は生態系の頂点に君臨するオオタカの営巣地が近くにあり、フクロウやホンドギツネ、アオダイショウ、トウキョウサンショウウオなど、今では珍しい、しっかりした生態系を構築しており、この辺りにしか生息していないゴノツボナンブアシブトコバチなど、埼玉県にとっても貴重な生物の生息場所でもあります。
 本来このような廃棄物処理施設は、この狭い国土でわざわざ環境のいい所を潰すのではなくて、北九州の例にあるように、人がいない広大な工業地帯に建設されるべきものです。それなのに、ここのように住宅地や農地のすぐそばに、大規模かつ多種類・多数の産業廃棄物処理施設を建設するのは、周辺住民や前述しましたような「里山」ならではの、この土地特有の生態系を保全するのは困難です。
 今後将来にわたって周辺生態系に悪影響を及ぼすことは否めないですし、地域の生態系を破壊することは、将来人間にも影響を及ぼしてしまいます。
 彩の国資源循環工場第1期だけでも地域の将来に不安を与えておりますので、彩の国資源循環工場第2期をこのまま計画通りに進めてしまうと、寄居町や小川町だけでなく、埼玉県としても将来に禍根を残す事業となることが懸念されます。
 本来、彩の国資源循環工場第1期事業の整備によって被った生態系への影響を回復するための保全事業でなくてはならないのが第2期事業かと思います。いま一度、彩の国資源循環工場第1期での進捗状況、住民・農作物への影響など見極めてから第2期は進めるべきであって、何回も言って申し訳ないのですけれども、この彩の国資源循環工場第2期事業は、できれば生態系保全や創造・環境教育などの事業としていただきたいです。

 3番目に、この計画自体が時代にそぐわず、現代の逼迫した地球環境にも合っておらず、地元に不利益をもたらしてしまうであろうということです。
 環境破壊が地球規模で急速に進んでいる現在、CO2を吸収してくれる森林を削って、逆にCO2や熱の排出源となったり、それ以外の多種類の化学物質を、微濃度とはいえ大量に24時間、年中無休に大気中に放出する事になるのが今回の事業です。これは今年やっと調印された京都議定書に反しています。
 今回の事業は、以前より地元から工業団地誘致を求められていたことが由来だと言われています。しかし、現在は工業化が進み、至る所に道路が張り巡らされ、街は郊外型の開発が進み、どこに行っても似たような町並みを呈しています。
 そんな現代は、狭い国土に残り少ない豊かな自然環境を活かした事業こそが、地球環境にも地元活性化にもなる時代になっております。
 前述したように、ここは、今では珍しいしっかりした生態系を構築しております。この辺り特有の生物が生息し、約1キロメートル先の山には、地元では「日本水(やまとみず)」よりもおいしいのではないかともっぱらの評判の「仙元名水」の源泉もあります。
 工場敷地すぐ南には八高線が走って、昔ながらの美しい里山風景をバックに鉄道写真を撮りに来る方も少なからずいます。春先には、デイパックを背に山野草を摘みに来る方もいらっしゃいます。  
 このような貴重な環境を生かした事業に変更すべきであって、工場によって環境を壊してしまうことのほうが、地元にとって今後不利益となってしまうでしょう。
 更に、もし仮にアセスのように周辺環境に影響を与えないような安全な事業であるなら、もっと便利な別の場所に作っても一向に差し支えないのではないでしょうか。

 4番目に、PFIをはじめ借地事業では、責任の所在があいまいで、環境が保全されないということです。最近では、千葉のJFEでの環境調査が永年に渡り改ざんされていたことや、※三井物産(三菱と思っていたのですが、三井物産ですか?)の排気ガス装置での不正など、こと環境に係わる事となるとさまざまな不正が横行しております。
 県が窓口になってくれるということですけれども、第?期・第?期ともこのようなPFIをはじめ借地事業では、結局事業を行うのは企業であって、責任の所在があいまいとなり、はなはだ不安です。
 現に「広域プラスチックリサイクル協会」の熱源が変更し、煙突がもう一基増えることについて、どういう機械になるのか、今年1月12日に県に問い合わせた回答が、2カ月たった現在になっても返事が来ておりません。この間、何回か電話で催促しています。稼働前でこのような県の体制で、今後稼働したらなおのこと不安です。

 次に、通常運転時のことを今回いろいろ想定されているのですけれども、ゴミというのはありとあらゆるものが入っておりまして、何が混入するか予測不可能なものですから、全国的にRPFなどで故障・事故などが多発しております。
 あとは天災も多発しており近々あるということですので、天災や事故・故障・人為的ミスなど、通常運転時でない、あらゆる場面を想定して、どんなときにでも住民が納得できるような環境被害の防止対策を構築してください。現在のように単に緊急時の連絡網とかではなくてということです。

 公害について、彩の国資源循環工場については、それぞれの施設が隣接していますので、平常時には微量とは言いますけれども、やはり1日に処理する量が総量で2千トン以上ということですので、複合汚染など、災害時には多大な被害が予測されます。
 そして、あまりにも住宅地に近すぎますので、平常時にもそのような複合汚染など、災害時にはもっと重大な被害が予測されます。先程言いましたように、谷津地形で排気が停滞するので、そこにどんどんたまっていくということが考えられます。
 あと、この地は森林が多いものですから朝露が降ります。そうした場合、空気中の物質が土壌に染み込みますので、土壌汚染のことも念頭に入れておいていただきたいと思います。
 あと、東京の光化学スモッグの大気物質が、埼玉県のほうに移動してくるのですが、そのとき低い所を高濃度を保ったまま移動するのだそうです。例えば荒川とか利根川とか低い所に沿って、濃度を保ったまま移動するということで、同じようなことが資源循環工場でも考えられますので、その辺のことも考慮に入れておいていただきたいと思います。
 あとは、三ヶ山は小さな小山でして、その工場自体がだいぶ熱源を発してしまっているので、その場合、局地的な高温地帯となってしまいます。そのときの大気汚染の局地化について、もう少し考えていただきたい、ということがあります。

 埋め立て事業については、意見書にも書いたのですが、終了予定の現在になっても半分に満たない状況です。今の質を保っていれば、あと20年はこのままいく思うのに何故また新たに拡張するのか、とても矛盾を感じております。廃棄物の質を落とす以外に方法はないのではないかと思います。それは絶対避けていただきたいし、今の彩の国資源循環工場第1期事業内だけでいいかと思います。
 県環境整備センターでは、今のところ土壌・水質に異常は見られないようでありますけれども、以前の埋め立て構造は遮水シート1枚であって、将来的に、天災時など、汚水漏れの危険があります。
その辺のこともよく考えていただき、新たに作る必要はないのではないかと考えます。
 以上、よろしくご考慮、それから協議会以外の意見のある人ともぜひとも話し合うことをお勧めします。よろしくお願いします。


2005年1月11日(火曜日)

環境省へパブリックコメント

カテゴリー: - sekikawa @ 10時19分04秒

環境省廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課 御中

 循環型社会の社会の形成に向けた市町村による一般廃棄物の在り方について

         「資源循環工場と環境を考えるひろば」

<循環型社会形成に向けて>
循環型社会を真に目指すのであれば、生ゴミ・草木類のみ自治体で処理し、それ以外廃プラスチック・容器等一般廃棄物の枠内の製品・製造物は自治体ではなく、製造者自身が回収することが近道である。
“ゴミ”として混ぜてしまう前に、資源として有効利用すべきである。それには製造者自身が回収し、その利用法を他社と連係して行うのが最も効率的・経済的・安全である。
 分別・分別しやすい製品製造・有害物質を含まない製品製造が不可欠である。これらを実現させるための有料化であればいいが、不効率で環境面でも危険な現状のままで自治体が集金しても、それがそのまま減量化へはつながらない。

<廃プラスチック熱回収・排ガス処理について>
 現在ゴミの60%以上が廃プラスチックだといわれている。その廃プラスチックを『熱回収や排ガス処理』してもプラスチック製品に多種類混入している添加材により、圧縮時、燃焼時に有害化学物質が発生する。
 廃プラスチックの焼却について是非を問う以前に、基本的な知識を思い起こす必要がある。廃プラスチックを焼却した時の熱を回収すれば再利用出来る一方で、排ガス処理を伴う。質量保存の法則(中学2年理科)や、物質不滅の法則によって、物は燃やしても消滅せず、目に見えないだけで形を変えて存在している。
廃プラスチックに限らず、複雑化したゴミを焼却する事は、大きな熱エネルギーを得て、分解した様々な物質が安定するためにどんな物質と結びつくか分からず、未知の有害物質に合成される恐れがある。
 24時間高温で処理することから、その施設自体が温暖化へ影響を与える熱源ともなってしまい、極地的温室効果によりその環境汚染はさらに深刻化する事も考えられる。その施設が大規模で処理量が多いほど発生する有害化学物質は多くなり、周辺環境・住民の健康を脅かすことになる。


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活動目的と活動内容
<活動目的> 彩の国資源循環工場についての活動を通じて、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会の仕組みを見直し、地球にやさしい本来の資源循環型社会を目指します。 <主な活動内容> ・松葉によるダイオキシン類・重金属類調査と報告会 ・桜(ソメイヨシノ)異常花発生率調査[桜調査ネットワーク] ・小川町、寄居町の小中学校健康保険調書による疫学的調査 ・アサガオによる光化学スモッグ調査[埼玉県環境科学国際センター] ・埼玉県へ意見書・要望書・公開質問状 提出 などなど…ぜひ、あなたの力をお貸しください。 いっしょに活動する「正会員」、イベント情報受け取れる「賛助会員」があります。

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