<講演シンポジウム式次第>
1部 報告と講演
「わが国及び世界の水銀使用・排出状況」貴田晶子(国立環境研究所)
「4清掃工場の水銀事故と背景」 津川敬(環境ジャーナリスト)
「焼却大国日本の水銀対策と課題」 池田こみち(環境総合研究所副所長)
2部 シンポジウム
<日時> 2月26日(土)13時15分〜16時30分
<場所> 豊島区勤労福祉会館 大会議室
<主催> 水銀汚染検証市民委員会 連絡先 03-3915-1612 042-467-0061
「2013年国際水銀条約 検証! 焼却大国日本の水銀汚染」
2月26日の講演シンポジウムは、東京23区の4清掃工場の水銀汚染事故を切っ掛けに昨年末結成された水銀汚染検証市民委員会の主催でおこなわれます。(下記参照)
今回の講演シンポジウムに京都のNPOで活動されているHさんから自分たちも開催したい内容の講演シンポだ。地方ではなかなかできない。当日ぜひ参加したいと言う声もいただいています。ぜひご期待ください。
(なお当日講演シンポの会場である勤労福祉会館で、午前11時より、水銀汚染検証市民委員会への賛同者・賛同団体会議を行います。)
<講師&シンポジウムパネラーの紹介>
基調講演の貴田晶子氏は、国立環境研究所の特任研究員。京都大学などの研究機関と協同でおこなった「循環廃棄過程を含めた水銀の排出インベントリーと排出削減に対する研究」では、リーダを努め、今も国の水銀や有害物の研究審議会の委員。文字通り水銀研究の日本のトップ。日本及び世界の水銀問題の現状を語っていただきます。
津川敬氏は、環境ジャーナリスト。ガス化溶融炉や高温溶融炉問題に取り組み、重金属の排出の危険性を長く告発。4工場の事故でも、当初から取材を続け、実態解明に尽力されている。4清掃工場の事故や多摩川衛生組合での有害ごみ焼却事件の実態、背景をお話いただきます。
池田こみち氏は、ダイオキシンの松葉調査で世界的にも有名。全国を経年的に実証調査。焼却炉から排出されるダイオキシンの影響を考えてゆく上での基礎データを整理。焼却大国日本の問題を、有害廃棄物の研究によってチェックされてきた。水銀汚染検証市民委員会の結成前から今回の問題にいち早く取り組んでいただいています。これまでの調査内容やEUなどの規制、そして今後の対策課題について語っていただきます。
<講演シンポのチラシから>
2013年国際水銀条約〜検証!焼却大国日本の水銀汚染
<講演シンポジウム> 2月26日(土)13:15〜16:30
水銀は、水俣病で問題になった有機水銀だけでなく、ごみ焼却炉の煙突から排出される金属水銀を含め極微量でも有害性が在ります。日本でも1000年前に、仏像に金箔を施していた仏師たちが、水銀蒸気を吸い、脳を犯され、手が震え、「仏師の震え」と呼ばれていました。
国連では、水銀が環境中に放出され、生命環境に影響を与える事を防ぐために、2013年に水銀条約の締結を呼びかけています。
EUでは、水銀の製品規制や排ガス規制があり、それに加え、輸出規制も提案しています。日本はこれらの規制もなく、水銀混入製品が、どれだけ有害ごみとして回収されているのか、燃えるごみとして処理されているのか。ようやく調査されようとしています。世界の2/3もある日本のごみ焼却炉から水銀が、どれだけ排出され、私たちの頭上にばら撒かれているのかの調査は行われていません。
それどころか、昨年23区の4つの清掃工場で、自主規制値を越える大量の水銀が煙突から吐き出される事故や、多摩川衛生組合では、有害ごみを燃やして処理していた事件も起きました。
今改めて水銀問題の実情を知り、事故や事件の背景を知りながら、私たちは何をしなければならないのかを考えてゆきたいと思います。