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地球にやさしいエコな話題 : 新聞記事「生かされない四大公害の教訓、住民の視点で解決を!」
投稿者: kato 投稿日時: 2007-6-6 18:11:20 (1457 ヒット)

<毎日新聞 2007.6.5より>
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/p20070605ddlk25070561000c.html

◇生かされない四大公害の教訓、住民の視点で解決を
 国内四大公害病の一つ、イタイイタイ病は来年、公害病認定から40年を迎える。水俣病も昨年、公式確認から半世紀の節目に。環境問題に関心が移る中、公害は歴史学の対象へと変わっていくのだろうか。イタイイタイ病の研究者として知られる一方、県内をはじめ各地で土壌汚染や廃棄物などの問題に携わり、市民・住民の視点で問題解決に向けて提言してきた畑明郎・大阪市立大大学院教授(61)=環境政策論専攻、竜王町=は4月、編著書「公害〓滅(いんめつ)の構造と環境問題」(世界思想社)を出版した。「公害は終わっていない」と指摘する畑さんに話を聞いた。【服部正法】
 −−公害問題は遠くなったのですか。
 四大公害事件の教訓は生かされておらず、公害隠しの構造は今も何も変わっていない。土壌汚染や産業廃棄物処分の問題が各地で出ているが、(行政は)根本で解決しようとはしない。
 −−なぜ教訓が生かされないのか。
 結局、経済優先が続いているからだ。イタイイタイ病で言えば、75年ごろからマスコミで「幻の公害病」などとする「巻き返し」のキャンペーンが起こり、患者認定もされない動きが出てきた。その後、円高不況などもあり、87年には大気汚染指定地域が解除された。国内的には非常に後退したまま「公害は終わった」と言われるようになった。
 −−公害への関心が薄れる一方で、環境問題は注目されている。
 (環境問題を生む大量生産・消費・廃棄について)消費者主権というのはほとんどなく、消費者に選択の余地がないのが実態。廃棄物問題の圧倒的な部分は一般家庭でなく、産業廃棄物だ。そんな中、企業はリサイクルせず、どんどん物を捨てていった経緯があり、その構造が不法投棄問題にもつながっている。本質を抜きにして「エコ活動」などと表面的なことに終始していては問題の解決にはならない。
 −−公害と環境になぜかかわったのですか。
 大卒後、企業に勤めたが、半年で辞めて大学院に入った。学部では金属工学を研究したが、水俣病もイタイイタイ病も金属によって引き起こされている。そういうことをなんとかし、社会に役立ちたいと考えた。
 72年にイタイイタイ病の裁判が終わり、住民と(原因物質のカドミウムを排出していた)三井金属鉱業神岡鉱業所(現・神岡鉱業)が公害防止協定などを結んだ。協定に基づく立ち入り調査について住民側から依頼が大学にあった。それ以降、富山に通うようになった。この間、(カドミウムが流入した)神通川下流のカドミウム汚染がほぼ10分の1以下に改善したことなどを確認してきた。しかし、「公害研究は研究ではない」などと言われ、大学には残れず、自治体の公害研究機関に勤めた。住民からの苦情は適当に受けるだけで解決はしないという公僕意識のない状況を目の当たりにした。
 −−イ病の研究はどのように続けてきたか。その中で分かったことは?
 協定により外部の我々が調査でき、年間6、7回、現地に行き会議と調査を続けてきた。(カドミウムを排出してきた)神岡鉱山から下流の農業用水の入り口まで厳密に調べており、発生源対策としては世界的にも徹底されているといえるのではないか。
 この経験から「企業はやればできる」という思いを強くしている。つまり、これだけの対策をしても企業は倒れるわけではないということ。実際に三井金属鉱業は業績もいい。イタイイタイ病は、被害補償などでこれまでに約600億円かかったとされる。しかし100億円分を先に(公害防止対策などに)投資していれば問題は起こらなかった。
 −−アジア各国の公害現場に行ってますね。
 中国では、垂れ流し状態で、川や湖は下水処理前の原水のようになっているところも多い。がん患者が多発している「がんの村」や、イタイイタイ病類似患者などの発生も指摘されている。公害先発国の日本の失敗を学ばないといけないが、真似をしている。韓国でも公害病の患者認定制度がないのが現実だ。
 −−日本の問題点は?
 目に見えない土壌汚染や廃棄物の問題は蓄積し負の遺産として将来出てくる可能性がある。若い人にはこのような問題に取り組むよう指導しているが、大学の状況はよくない。予算が減ったために産学連携は強化されているがカネを持っていない「民」との連携は進まず、社会や市民が期待する研究は進んでいない。
 また、温暖化やダイオキシン問題などの環境問題でも「巻き返し」が起こっている。環境対策などへの莫大(ばくだい)な経費を減らしたいという行政や企業の意向を背景にした研究者の発言がみられる。しかし、自動車の排出ガス規制も当時は業界から反対の声があったが、対策を行って、今は日本の車が世界を席巻している。環境に力を入れる企業の方が業績がよくなると思う。
 −−県内の対策は?
 事なかれ主義という印象。例えば、守山市と旧野洲町で地下水から発がん性が疑われる四塩化炭素が基準を超えて検出された件。両市町は結果を5年間も隠し、県は汚染源の企業の特定をしなかった。栗東市のRDエンジニアリングの処分場跡地問題では県は当初、地下水について浮遊粒子をろ過した後の計測で済まそうとしたり、土壌調査では不適切なやり方もあった。また、今後、処分場内のボーリング調査を行うとしているが、土壌汚染対策法の調査区画設定よりも緩い60メートル正方区画で調査しようとしている。逃げる行政という印象だ。
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 ■提言
 イタイイタイ病でいえば、認定患者は氷山の一角。その底辺にカドミウム腎症患者が多数いる。国は生活に支障がないなどといい、底辺の被害者は救済されていない。大気汚染の患者も増えており、子どものぜん息も増加。古いタイプの公害も終わっていないのだ。
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 ■人物略歴
 ◇はた・あきお
 兵庫県加古川市生まれ。京都大学大学院工学研究科博士課程修了後、京都市役所に就職。公害センターなどに19年勤務の後、95年に大阪市立大学助教授に。「イタイイタイ病」「拡大する土壌・地下水汚染」など著書多数。現在、日本環境学会会長。市民グループ「びわ湖の水と環境を守る会」代表。栗東・RD問題では市の調査委員。最近では東京・築地市場の移転先、東京ガス豊洲工場跡地の土壌汚染問題にも警鐘を鳴らしている。今年2月、「生命尊重の立場に立った研究・活動」を対象とする久保医療文化賞理事会特別賞を受賞。
毎日新聞 2007年6月5日

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活動目的と活動内容
<活動目的> 彩の国資源循環工場についての活動を通じて、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会の仕組みを見直し、地球にやさしい本来の資源循環型社会を目指します。 <主な活動内容> ・松葉によるダイオキシン類・重金属類調査と報告会 ・桜(ソメイヨシノ)異常花発生率調査[桜調査ネットワーク] ・小川町、寄居町の小中学校健康保険調書による疫学的調査 ・アサガオによる光化学スモッグ調査[埼玉県環境科学国際センター] ・埼玉県へ意見書・要望書・公開質問状 提出 などなど…ぜひ、あなたの力をお貸しください。 いっしょに活動する「正会員」、イベント情報受け取れる「賛助会員」があります。

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