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地球にやさしいエコな話題 : カネミ油症救済法 成立(朝日新聞より)
投稿者: kato 投稿日時: 2007-4-13 17:01:19 (968 ヒット)

カネミ油症救済、与党合意 仮払金帳消しし20万円支給
朝日新聞 2007年04月10日21時30分
http://www.asahi.com/politics/update/0410/TKY200704100354.html

 日本最大の食品公害事件とされるカネミ油症事件で、自民、公明両党は10日に開いた対策プロジェクトチーム(PT)で被害者救済策をまとめた。国が過去の訴訟で支払い、被害者側に返還を求めている仮払金は、ほぼ全額を帳消しにし、約1300人の認定患者全員に「油症研究調査協力金」として1人20万円を支給する。


 与党は仮払金帳消しを実現するための特例法案を今国会に提出し、協力金は来年度予算に計上するよう求める。民主党も早急な対応が必要との認識で、今国会で成立する見通しが強まっている。
 カネミ油症事件の訴訟では、いったん国の責任が認められ、原告約830人に仮払金27億円が支払われた。その後の和解を機に被害者が国への請求を取り下げたため、仮払金を国に返さなければならなくなっていた。
 債権管理法は、無資力状態などの場合に返還を猶予できると定めている。被害者らは97年の調停で10年間返済を猶予されており、期限を控えて救済を訴えていた。
 特例法では、税金や社会保険料などの支払いを除いた収入が4人世帯で1000万円未満の被害者に延滞金や利息も含めて返済を免除する。PTの河村建夫座長(自民党政調会長代理)によると、返済困難などの理由で未返還のまま残っている約500人の約17億円のうち、救済策にあてはまらないのは20人程度という。
 「油症研究調査協力金」は、国の責任が裁判で確定していない公害事件に政府が一時金を支給する異例の措置。発生から40年近くたち、患者が高齢化していることに配慮した。
 患者側は医療費としての支給を求めたが、政府側は「他の公害問題にも影響が及ぶ」と難色を示した。与党側の調整で、原因物質であるダイオキシンの研究に協力してもらう見返りと位置づけることで決着した。
 また、九州大で行われている油症研究を来年度から広げ、根治療法の開発を目指す研究班を九州大か長崎大に置くことも決まった。
 救済策検討の過程では「一時金は原因企業のカネミ倉庫が出すのが筋」との声が出た。このため被害者への医療費支払いを確約することや医療機関に通う交通費の負担を増やすことなどをカネミ倉庫に強く勧告する条項も救済策に盛り込んだ。
 国は政府米を同社に預けて保管料を支払い、同社がそれを被害者への支払いにあてることで、間接的に救済を支援してきた。今回の救済策では、同社の対応が改善されない場合は政府米を引き揚げるなど「あらゆる政治的手法を検討する」ことも明記した。
     ◇
 〈キーワード:カネミ油症事件〉
 68年、製造過程でポリ塩化ビフェニール(PCB)が混入したカネミ倉庫(北九州市)製の米ぬか油を食べた人たちが、皮膚炎や手足の痛み、内臓や神経の疾患などを訴えた食中毒事件。その後、ダイオキシン類のポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)が主因とわかった。福岡、長崎両県を中心に約1万4000人が被害を届けたが、認定患者は約1900人。
 患者が起こした訴訟で、いったん国の責任が認められ、原告830人に仮払金27億円が支払われた。その後、被害者が国への請求を取り下げたため、仮払金を国に返さなければならなくなった。


朝日新聞 社説 2007年04月12日(木曜日)付
http://www.asahi.com/paper/editorial20070412.html

カネミ油症―ダイオキシンに向き合え

 1968年、北九州市のカネミ倉庫がつくった米ぬか油を食べた人たちが健康被害を訴えた。被害者は西日本一帯に広がり、約1万4000人にのぼった。カネミ油症事件である。
 黒い吹き出物が全身に出る。がんや内臓疾患をわずらう。免疫力も低下する。効果的な治療法はいまだに確立されていない。症状ゆえの差別や偏見を恐れ、油症を隠して暮らす人も多い。
 認定患者らがカネミなどの企業と国を訴えた損害賠償訴訟は、最高裁で敗訴の可能性が高まったため、87年に一部の企業と和解し、国への訴えを取り下げた。
 このため、患者らは下級審の勝訴で国から受け取っていた仮払金約27億円を返さなければならなくなった。医療費や生活費に使ってしまった人が多く、返せなくて自殺する人も出ている。
 この20年越しの問題が決着することになった。自民、公明両党が仮払金のほぼ全額の返済を免除する救済法案を今国会に出すことを決めたのだ。
 患者らは国への訴えを取り下げる際、仮払金を返さなくてもすむよう強く求めていた。その要望がやっと実現することになる。遅きに失したとはいえ、与党の救済策を評価したい。
 しかし、これで問題がすべて解決するわけではない。与党が救済の念頭に置くのは、2000人にも満たない認定患者に限られる。その背後には、認定されず置き去りにされた多くの被害者がいる。その数は1万人にのぼるとみられる。
 こんなことになった大きな理由として、長い間、油症の本当の原因をつかめなかったことがある。
 油症は、米ぬか油を製造する過程でポリ塩化ビフェニール(PCB)が混入したため起きたとされてきた。
 ところが、その後の研究で、PCBが加熱されてできるポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)が主な原因とわかった。PCDFはダイオキシン類の一種で、PCBよりも毒性が強い。しかも、ダイオキシンはいったん体内にたまると、なかなか排出されない特性がある。
 01年12月、当時の坂口厚生労働相が油症の原因をダイオキシンと公式に認めた。これが転機となり、04年にPCDFの血中濃度が診断基準に加わった。その後、39人が新たに認定された。
 しかし、血中濃度が低下しても、内臓疾患などに苦しむ人が少なくない。血中濃度だけでは、油症か否かの決め手にはならない。
 与党は今回の救済策に、ダイオキシン被害の治療法の研究を盛り込んだ。政府はそれにとどまらず、未認定の患者を含めて被害の実態を改めて調べ、診断基準を全面的に見直すべきだ。
 カネミ油症はダイオキシンの摂食による世界初の食品公害事件だ。ダイオキシン被害の全体像を解明しつつ、被害者をもれなく救済する。この二つが同時に求められている。

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活動目的と活動内容
<活動目的> 彩の国資源循環工場についての活動を通じて、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会の仕組みを見直し、地球にやさしい本来の資源循環型社会を目指します。 <主な活動内容> ・松葉によるダイオキシン類・重金属類調査と報告会 ・桜(ソメイヨシノ)異常花発生率調査[桜調査ネットワーク] ・小川町、寄居町の小中学校健康保険調書による疫学的調査 ・アサガオによる光化学スモッグ調査[埼玉県環境科学国際センター] ・埼玉県へ意見書・要望書・公開質問状 提出 などなど…ぜひ、あなたの力をお貸しください。 いっしょに活動する「正会員」、イベント情報受け取れる「賛助会員」があります。

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